都市景観コイン

ドイツ レゲンスブルク 1791年 ターラー 都市景観

今年も残すところわずかとなりました。

12月に入ってから仕事が忙しかったこともあり、更新頻度がかなり落ちましたが、ボチボチ更新していきます。

さて、本日紹介するコインは昨年入手した都市景観ターラー銀貨のうちの1枚です。

AWで落札しましたが、概ね私が事前に予想していたより低い価格での落札となりました。

1.スペック

  • 発行国 ドイツ レゲンスブルク
  • 発行年 1791年
  • 額面 ターラー
  • 肖像 レオポルド2世
  • 材質 銀
  • 重量 カタログ記載なし
  • 品位 カタログ記載なし
  • 発行枚数 不明
  • PCGS MS63

2.レゲンスブルク都市景観

この時代のレゲンスブルクの都市景観コインはとても精密なデザインであり、とても200年以上前の製造技術とは思えないほどです。

橋、建物、樹木まで繊細にデザインされています。そしてMS63だけあってとても綺麗に残っています。

このコインはこのように時代を感じるトーンが付いていますが、少し斜めから光を入れてみると、

どちらの面も綺麗なトーンが付いていますが、特に肖像面はレインボートーンが現れます。

3.他年号のレゲンスブルク

このレオポルド2世がデザインされた都市景観ターラー銀貨と同時期のレゲンスブルク都市景観としてはフランツ2世で同じ都市景観デザインの1793GCBとフランツ2世で都市景観デザインが異なり非常に人気のある1792があります。(2020.12.31一部修正)

カタログ価格を見てみるとこんな感じです。

  F12 VF20 XF40 MS60 MS63
1791 200 400 750 1,350
1792 350 750 1,450 2,750 3,750
1793GCB 125 275 575 1,150

このように、カタログ価格では1792の価格が圧倒的に高くなっています。

また、実勢価格では、どれもMS未満の状態のものについては、まぁカタログ価格をそんなに変わらないというイメージですが、MS以上のものになるとカタログ価格の倍はすると思います。

ちなみにこの3種類の都市景観コイン、カタログではどれも発行枚数不明となっていますが、不明の中でも希少性の高い順はカタログ価格の順番なのか、どれほどの発行枚数の差があるのか、少し検証してみます。

以下にそれぞれのグレーディング実績(数字つきのみ)をまとめてみます。


【1791 DAV-2630】

(PCGS)

MS63
1

(NGC)

AU55 AU58 MS62PL
2 1 1


【1792 DAV-2362】

(PCGS)

AU55 AU58 MS62
1 1 1

(NGC)

AU55 AU58 MS62
6 3 3


【1793GCB DAV-2633】

(PCGS)

XF45 AU50 AU55 AU58 MS61 MS63
1 1 2 2 1 1

(NGC)

XF45 AU53 AU55 AU58 MS61 MS62 MS63 MS64PL MS64DPL
1 1 4 9 3 3 1 1 1

200年以上前のコインでDPLがあることが驚きです・・・

(2020.12.31追記)このDPLを調べたら国内のコインショップで約140万円で売却されていることがわかりました。いつ売却されたのかわかりませんが、今の情勢だと140万円では入手できないかもしれませんね。とりあえず、このDPLは国内に存在しているようです。


これではグレーディング総数はどうなるでしょうか。(数字つきのみ、PL、DPLも含む)

  合計 PCGS NGC
1791 5 1 4
1792 15 3 12
1793GCB 32 8 24

もちろん外国では依然としてスラブ入りを好まず、裸で持ち続けられているコインの方が多いと言われていますし、同じコインでもクロスオーバーやスラブを割って再鑑定しているものもあるので、この数字が絶対的なものではないですが、発行枚数の一定割合がグレーディングに出されているということを踏まえ、相対的に考えてると「1791」が一番希少性が高いという予測ができるのではないかと思います。

私がAWで入札する前に、これをすべて調べ、入札する金額を決めました。

結果、AWで過去に出た「1793GCB」のMS63とあまり変わらない金額で落札できました。

4.来年最初のAW

さて、1月に開催予定のAWにはいい都市景観コインが出品されています。現在のコインの高騰でどこまで戦えるかわかりませんが、1枚くらい都市景観コインを落札できたらいいですけどね。

一応の入札金額は決めてありますが、当日の流れでもう数ビット上に入札する可能性もあります。

こんな時代なので読めませんね。



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サミー
アンティークコイン収集歴はまだ浅く、日々勉強中です。 このブログは自分の備忘録として、そしてアンティークコイン収集をこれから始めようとする方の参考になればと思います。