昨年の11月にアンハルト=ベルンブルクの熊ターラープルーフ銀貨を入手して以降、全くコインを購入していませんでした。
12月のNCAでも1月のAWやヘリテージオークションでも高値についていけずに落札を見送ったのでその分資金も余りました。
そこで、知り合いに譲ってもらったコインです。
1.スペック
- 発行国 ドイツ フランクフルト
- 発行年 1772年
- 材質 銀
- 発行枚数 不明
- KM#251 DAV-2226
- PCGS MS64

MS64だけあって光線、建物の細部までしっかりと残っています。
2.グレーディング実績
大手2社のグレーディング実績(MS以上)は以下の通りです。
(2021.2.2現在)
総グレーディング数 | 61 | 62 | 63 | 64 | 64+ | 65 | |
PCGS | 73 | 8 | 8 | 2 | 1 | 3 | |
NGC | 63 | 6 | 9 | 14 | 3 | 3 |
オークションでもよく見かけるコインだけあって総グレーディング数は他の都市景観に比べてもかなり多いです。
それだけ他の都市景観より発行枚数も残存枚数も多いということだと思います。
3.過去の取引相場
このコインの過去のオークション落札価格を国内ではAW、海外ではヘリテージのみピックアップしてみました。
基本的にMS62以上のみをピックアップしていますが、直近のAWについてはAU58も載せています。
落札価格についてはオークション手数料込みの金額です。
AW | |||
日付 | 鑑定会社 | グレード | 落札価格 |
2017.1.21 | NGC | MS64 | 354,560円 |
2019.10.20 | PCGS | MS62 | 189,810円 |
2020.1.19 | NGC | MS63 | 277,500円 |
2020.4.19 | NGC | MS63 | 253,080円 |
2021.1.17 | PCGS | AU58 | 166,500円 |
2021.1.17 | PCGS | MS63 | 333,000円 |
国内の相場はこの1年で急激に上昇していることがわかります。AU58ですら166,500円という結果は過去にはなかったことだと思います。
ヘリテージ | |||
日付 | 鑑定会社 | グレード | 落札価格 |
2016.1.3 | NGC | MS63 | 3,290ドル |
2017.9.8 | PCGS | MS63 | 2,880ドル |
2019.9.6 | PCGS | MS63 | 2,520ドル |
2020.1.13 | PCGS | MS63 | 2,160ドル |
2020.1.21 | NGC | MS62 | 1,500ドル |
2020.2.9 | PCGS | MS64 | 3,360ドル |
2020.11.6 | PCGS | MS62 | 2,400ドル |
2021.1.22 | PCGS | MS62 | 3,360ドル |
日本国内に持ち込む場合は、上記の金額プラス送料・海外送金またはカード手数料・輸入消費税がかかります。
新型コロナウイルス感染症が世界中に拡がり、2020年の2月から4月くらいまでは現金を確保する動きがあったように思いますが、そのためか4月のオークションでは以前より値が下がりました。
このコインについても4月のAWではMS63が手数料込み253,080円と過去の相場より下がりました。
私もこのときは後ろの控えたロットが本命だったため、なくなくスルーしましたが、落札された方はラッキーだったと思います。
しかもこのとき、後ろの本命ロットは競り負けて落札できなかった記憶があります。
6月か7月くらいから資産を分散する動きのためか、アンティークコイン市場に新規参入してくる人が増えたためか、急激に高騰しました。
2020年4月と2021年1月のAWで落札されたMS63クラスですと、2020年4月が手数料込み253,080円に対し、2021年1月だと333,000円に上昇。
また、2019年10月のAWではMS62が手数料込みで189,810円でしたが、2020年1月のAWではなんとAU58が166,500円という結果に。
ヘリテージでは2016年1月にMS63が3,290ドルでしたが、2020年1月までジリジリと下がり、2,160ドルになりましたが、2021年1月には下のグレードであるMS62が3,360ドルまで高騰しました。
現時点で言えば、このコインはMSクラスだと日本国内よりもヘリテージの方が高くなっているかもしれません。
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