アンティークコインの基礎

ドイツコインオークションの表記&WAG Online 113 まさかの到着

過去の記事で昨年11月8日に開催されたドイツのオークションである「WAG Online 113」の落札品が輸送途中で紛失したため、オークション会社で保険申請を行い、「WAG Online 116」の落札代金から差し引いてもらうようにしたと書きましたが・・・発送から4か月後に突然届きました。

おそらく他の荷物の紛れてどこか他の国に送られてしまったものが、再び輸送されたのでしょう。

性格上、黙って受け取ってしまえないので、WAGに連絡してみると、案の定、116で差し引いた分を再度支払ってください、となりました。

無事到着したのでいいのですが、116ではとにかくキープしてもらっている分を早く消化したくて、総額でいくと日本国内で入手するより少し高い金額で落札してしまいました。

まぁ仕方ないですね。どちらも自分で落札したものですし。

落札品は改めて紹介するとして、今回はドイツオークションでの状態表記について考察していきたいと思います。

ドイツ語はさっぱりわかりませんので、常にコピペで翻訳アプリに入れてます。

そういえばドイツオークションでWAG以外にも参加しているオークションがあるのですが、WAGもそこもとても対応は親切です。

メール送れば次の日には回答が来ますし、基本的に英語でメールしてくれます。

以前落札してメールが来たときに、「私はドイツが全くわかりません。英語も翻訳アプリに入れています。」と送ってみたら、そのドイツの担当者から「私も翻訳アプリで変換しています。」と返事がきました。

さて、それでは状態表記について考察してきます。

1.状態表記

主な状態表記に以下のようなものがあります。

まずはコインの摩耗などの状態表記です。翻訳アプリに入れたそのままの直訳も記載しておきます。

  • Stempelglanz 非流通
  • Vorzüglich 優秀な
  • Sehr schön 非常に綺麗な
  • schön 綺麗な
  • Fast ほとんど

古代コイン以外はだいたいこの表記です。

「Fast」は直訳だと「ほとんど」とか「ほぼ」となるので、単純に考えたら「Fast」が付いているよりも付いていない方が状態がいいような感じがします。

ちなみに、WAG Onlineではドイツ語と英語を切り替えることができますが、例えば「Fast Stempelglanz」を英語表記に切り替えてみると「About brillant uncirculated」となります。

「Vorzüglich」はなんとなく「V」がついているので「VF」を連想しますが、英語表記に切り替えると「extremely fine」となるので「EF」ということになります。

「Sehr schön」は英語表記に切り替えると「Very fine」、「schön」は「Fine」です。

また、「+」表記が付いていることがあるので、それは単純に少し状態がいいということでしょう。

だとすると、状態表記を上から並べると、こんな順番??

  • Stempelglanz +
  • Stempelglanz
  • Fast Stempelglanz
  • Vorzüglich +
  • Vorzüglich
  • Fast Vorzüglich
  • Sehr schön +
  • Sehr schön
  • Fast Sehr schön
  • schön +
  • schön
  • Fast schön

「Fast」がどの表記にもつくのかはわかりません。

それ以外に古代コインの状態表記で見かけたことがあるのが「Prägefrisch」がありますが、英語表記に変えると「Uncirculated」となるので非流通の「Stempelglanz」と同じようなものだと思います。

またモダンコインなどでよく見かける「Polierte Platte」は直訳すると「磨かれたプレート」となるので「洗浄」みたいに感じますが、英語表記に切り替えると「Proof」となりますので「プルーフ貨」のことです。

2.トーンの表記

ドイツオークションにはトーンについての表記もあります。

  • Patina 緑青
  • Schöne 美しい
  • Kräftige 強い
  • Feine 細かい

直訳では「緑青」となっているので一瞬「PVC」?って思いますが、「トーン」のことです。

「細かいトーン」って何だろうと思ってその表記のあるコインを見てみると、全体的にバランスよく入ったトーンではなく、まだらに入っていてあまり綺麗なトーンとは言えない感じだったので、そんな状態のものを表しているのかなと思います。

例えば「Schöne Patina」とあったら「美しいトーン」ということです。

3.傷などの表記

  • Korrosionspur 腐食
  • Kratzer スクラッチ
  • Schrötlingsfehler フリントの欠陥
  • Rückseite 裏面
  • Kleine 小さな
  • Winziger 小さな

「フリントの欠陥」が直訳されてもよくわからなかったのですが、少し調べたら製造時の欠陥のように出てきたのと、その表記がされているコインを見ると重量調整の傷跡らしきものがあったので「アジャストマーク」のことかなと推測しています。

それ以外には組み合わせで「Korrosionspur auf der Rückseite」とあったら「裏面の腐食」という意味です。

他には「Winziger Schrötlingsfehler」とあったら「小さなアジャストマーク」なのかな。

4.ドイツオークションの状態表記

ドイツオークションの状態表記と言っても私が参加したことがあるのは2社だけなんですが、そのどちらにも言えることは、オークション会社の状態表記よりも実物はいいことが多い印象です。

「Vorzüglich」は「EF」クラスのことですが、まぁ実際そのくらいの状態のコインもあるのですが、十分MSクラスが狙えるコインが多い印象です。


今回の内容は、すべて私の考察ですので間違っている可能性があります。

もしドイツオークションに参加する場合は、必ず自分の目で画像を確認し、自分で翻訳してみてください。



にほんブログ村


artikel-151

ABOUT ME
サミー
アンティークコイン収集歴はまだ浅く、日々勉強中です。 このブログは自分の備忘録として、そしてアンティークコイン収集をこれから始めようとする方の参考になればと思います。