クァドリガ・ビガ

イタリア 1929年 10リレ銀貨

2月に開催されたスタックスで落札していたコインが届いていたので紹介します。

1.スペック

  • 発行国 イタリア
  • 発行年 1929年
  • ミント ローマ
  • 額面 10リレ
  • 重量 10.00g
  • 品位 銀83.5%
  • 発行枚数 6,800,000枚
  • PCGS MS63

MS63でかなりいい状態です。

2.ビガ10リレ

過去に同じ銀貨の1927年を紹介したことがありました。

このコインで市場に出回っているものは1927年が多く、他の年号はあまり多くは見かけません。

とは言っても発行枚数もそれなりにあるのですが、1927年が4,480万枚発行と非常に多いため、他の年号が少なく感じます。

ビガがデザインされた10リレ銀貨は、1926年から1934年まで発行されておりますが、それぞれの発行枚数とカタログ価格は以下の通りです。

年号発行枚数MS60価格MS63価格
19261,748,0005001,000
192744,801,00075150
19286,652,000250500
19296,800,0008501,700
19303,668,0005001,000
1931503,000
1932503,000
1933503,000
1934503,000

市場でこの10リレ銀貨を見かけるとほぼ1927年のものです。1927年を除く1926年から1930年の準特年、1931年から1934年の超特年というものですので、1927年以外があまり市場で出回りません。

1927年の最並年号でも実際の取引価格はカタログ価格の約倍近くです。人気のデザインですし、特年なんてほぼ見かけないので並年号でもカタログ価格よりは上がっています。

ただし、1927年がカタログ価格より高いですが、逆に他の年号はカタログ価格ほどは相場は上がっていないように思います。

とはいえ、1931年以降のものは価格なんてあってないようなものだと思いますので、オークションのその場の流れでカタログ価格より上がることは普通にありえることだと思います。

3.グレーディング実績

NGCとPCGSのグレーディング実績は以下の通りです。

(2021.3.5現在)

ちなみに1927年~1929年の3年号についてはエッジの「FERT」の文字の両端で「*FERT*」となっているものと「**FERT**」となっているものがあります。

NGC大特年除く

年号エッジ 総数 61 62 63 64 64+ 65 66
1926 36 3 2 7 4   1  
1927*FERT* 65 3 12 14 6 1 2 1
1927**FERT** 84 3 23 12 7 1 1 2
1928*FERT* 24   2 6 2   2  
1928**FERT** 12     1 1   1 1
1929*FERT* 12   2 1        
1929**FERT** 10 1   1 1      
1930 21   4 4 1   1  

PCGS大特年除く

年号エッジ 総数 61 62 63 63+ 64 65 66
1926 12     3   1 1  
1927*FERT* 22   6 4   1    
1927**FERT** 36   4 10 1 7   1
1928*FERT* 15 1 2 4   1    
1928**FERT** 2   1          
1929*FERT* 8   1     1 1  
1929**FERT** 15   1 1   2 2  
1930 12   2 3   2   1

それでは次に大特年のグレーディング実績

NGC

年号 61 63 64
1931     1
1932   1  
1933 1    
1934      

1934年はグレーディング実績はないようです。

PCGSにあっては大特年のグレーディングがないようでした。

それでは最後に各年号(エッジ両方含む)のグレーディング数です。

年号 総数 NGC PCGS
1926 48 36 12
1927 207 149 58
1928 53 36 17
1929 45 22 23
1930 33 21 12
1931 1 1  
1932 1 1  
1933 1 1  
1934 0    

やはり発行枚数50枚しかない1931年以降は別格に少ないですね。



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サミー
アンティークコイン収集歴はまだ浅く、日々勉強中です。 このブログは自分の備忘録として、そしてアンティークコイン収集をこれから始めようとする方の参考になればと思います。