前回に続き、PCGSのグレーディング結果です。
このコインはドイツのコインオークションであるWAGで落札したものです。
オークションハウスの状態表記はEFでしたが、まぁそんなものだろうという印象でした。
私の予想はAU55~MS61と幅がありますが、正直数字がついてくれればいいかなといった気持ちでグレーディングに出しました。
本当は重量感を楽しみたかったので少し手元に置いておこうとも考えましたが、結局すぐにグレーディングに出してしまいました。
1.スペック
- 発行国 ドイツ フランクフルト
- 発行年 1841年
- 額面 2ターラー(3-1/2グルデン)
- 重量 37.10g
- 品位 銀90.0%
- 発行枚数 120,695枚

割と見かけるダブル額面です。
2ターラーなので、重量も一般的なターラー銀貨よりも重く、重量感たっぶりです。
2.フランクフルト2ターラー都市景観
この2ターラー都市景観銀貨の年号別発行枚数及び状態別価格はKMカタログによると以下のとおりです。
Mintage | F12 | VF20 | XF40 | MS60 | |
1840 | – | 80 | 224 | 480 | 960 |
1841 | 120,695 | 80 | 200 | 400 | 800 |
1842 | 287,375 | – | – | – | – |
1843 | 122,940 | 80 | 224 | 480 | 960 |
1844 | 195,630 | 110 | 256 | 520 | 1,040 |
ND(1840) | – | – | – | – | – |
1842年は一番発行枚数が多いですが、価格もついていないほどレアだということなので、ほとんどが溶解されたのではないかと思います。
PCGSのグレーディング数を見ると1841年が一番多く、次いで1843年、1840年、1844年の順に少なくなっていますので、概ねこの順番で現存数の多さになっているのだと思います。
3.グレーディング結果
まずは、コインの画像を。


少し傷はありますが、状態はいいと思います。
結果は「AU58」でした。
この程度の傷であれば「MS61」がつくこともあるので少し期待はしていましたが、逆にこの程度の傷で「AU55」くらいになってしまうこともあるので、まぁ予想の中間ということでよしとします。
このコインは都市景観コインの中では比較的入手しやすい価格帯ですし、日本国内でもオークションの常連並に見かけます。
MSクラスであればコレクションにするつもりでしたが、AU58でしたので、いずれオークションにでも出すかもしれません。
とはいえ、十分いい状態のものであることに変わりはないので、手元に置いておくかもしれません。
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