コイン収集をしている人たちで何かしらの拡大鏡を持っている人は少なくないでしょう。状態を気にせずただ種類を集めればいい人であれば不要ですが、例えばグレーディングに出してMSを狙いたいという人にはやはりルーペはあった方が便利だと思います。
もちろん肉眼でコインをパタパタを動かすことによっても細かい傷などもある程度見ることもできますが、やはりルーペの力を借りた方がより正確だと思います。
実際、NGCやPCGSのグレーディングでは5倍率ルーペを使用しているようですし、実際にそんな作業風景が記録された動画も公開されています。
動画の中で、鑑定士がルーペを使用してコインを見ています。これが5倍率ルーペであることは、NGCのMS/PF70の定義から判ります。
・MS/PF 70 5倍率ルーペで見ても傷がない状態。
70グレードのコインは5倍率ルーペで見ても傷がない状態という説明なので、このルーペは5倍率であることがわかります。おそらく実際にグレーディングしているプロの鑑定士たちが使っているのですから、コインの状態を観察するには5倍率ルーペが最適ということなのかもしれません。
ちなみに管理人もこれまで何度かルーペを購入しています。ライトが自動で点灯するタイプや倍率も色々選べるタイプもありましたが、現在は30倍ルーペを使っています。
上に書いたとおり、おそらくコインの状態を見るには5倍率程度がいいのかもしれませんが、なんとなく、大は小を兼ねると言いましょうか、高倍率ならよりいいだろうという単純な発想です。実際これを使ってかなり細かい傷も発見できます。
例えばこのブリタニア銀貨、肉眼で見ると結構綺麗な状態に見えます。実際は写真で撮影すると肉眼では気づかないような傷が光の加減でくっきり写ったりするので、この写真だと少し傷が見えてますけど・・・

これを30倍率ルーペ越しに覗いてみると。

かなり細かい傷が見えているのがわかりますよね。これは磨き布か何かで磨いてしまった跡だと思います。このままグレーディングに出すとおそらくCleanedのDetails評価になってしまうと思います。
コインの価格に比べたら、ルーペなんて安いものですし、既にグレーディング済のコインを購入する場合や、ネットの画像だけで判断して購入する場合は別ですが、裸コインをコインショップ店頭や催事で購入したり、オークションの下見をしたり、そんなときにルーペは必須ですね。
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