前回の記事「金価格のコイン市場への影響」では一つの例としてアメリカのウルトラハイレリーフ金貨の価格推移を取り上げました。管理人も所有している金貨ですが、モダン金貨としては非常に出来が良く、一時期流行になったのも頷けます。せっかくですので今回は管理人の所有するこのウルトラハイレリーフ金貨とその金貨の詳細をご紹介します。

1.スペック
- 発行国 アメリカ
- 発行年 2009年
- 額面 20ドル
- 重量 1オンス(31.10g)
- 直径 27mm
- 厚さ 4mm
- 金品位 99.99%(純金)
- 発行枚数 約114,427枚
- PCGS MS70PL
発行当時、アメリカ国内であっても申込みは1世帯1枚に限定されていたようです。
2.背景
アメリカ造幣局のホームページには、2009年にこの金貨が製造されることとなった背景が説明されています。
「アメリカ造幣局の技術の進歩を示すために製造されることになった。21世紀に技術と造幣局長官エドモンド・モイ氏のビジョンによって、オリジナルのSaint-Gaudensの型をデジタル技術で読み取り、超高浮き彫りのSaint-Gaudens金貨を2009年版として蘇らせた。」と書かれています。
また、この金貨の製造工程の解説動画もありますので、興味のある方はYouTubeで探してみてください。
3.デザイン
表面:力強く前進する彫像のような女性としてSaint-Gaudenによって擬人化された女神。女神は前の手でトーチを持ち、後ろの手でオリーブの枝を持っている。アメリカ合衆国議会議事堂のドームも背景に描かれている。
裏面:日の出と共に飛んでいる若いイーグルが描かれています。コインのエッジに”E PLURIBUS UNUM”をモットーに表裏をすっきりとしたデザインに。
4.刻印
1)表面 Obverse Inscriptions
- LIBERTY
- MMIX
2)裏面 Reverse Inscriptions
- UNITED STATES OF AMERICA
- TWENTY DOLLARS
- IN GOD WE TRUST
3)エッジ Incused (edge) Inscriptions
- E PLURIBUS UNUM
5.デザイナー
Augustus Saint- Gaudens
彼は、これまでに発行されたアメリカコインの中でも最も美しいとされるSaint Gaudens Double Eagle gold piece (1905~1907)20ドル金貨をデザインした。この金貨は1907年から1933年まで発行された。
artikel-15