今回のグレーディングで戻ってきたコインの続きです。ちなみに、このコインは一度NGCにグレーディングに出してPF68UCという結果で戻ってきたのですが、納得いかずにスラブを割って再提出していました。
1.スペック
- 発行国 イギリス
- 発行年 2019年
- 額面 5ポンド
- 重量 2オンス
- 直径 40.00mm
- デザイン
- 表面 ウナとライオン
- 裏面 エリザベス2世
- 発行枚数 3,000枚

2.ウナとライオン
このコインは総額1億を超えて落札されたことで有名なウナとライオン金貨のデザインを再現する形で製造されたものです。
元々のウナとライオン金貨はヴィクトリア女王の即位2年後の1849年に製造発行されたもので、その発行枚数は400枚と言われているが、現存数はわずかであり、その上状態のよいものはとても希少性があるため、とても人気のある金貨です。そのコインのデザイナーはウィリアム・ワイオンであり、世界一のデザイナーとも言われています。
3.復刻版ウナとライオン
本家のウナとライオンは以上のとおり、一般コレクターにはとても手が届かない存在となっているため、そのデザインを再現し、2019年イギリスロイヤルミントから発行された金貨と銀貨は世界中のコレクターが入手に動きました。
私は何とか2オンス銀貨を1枚入手しましたが、発行枚数の少ない金貨はいまだにそれなりの高値で取引されていますし、2オンス銀貨も今年の1月2月あたりではかなりの高値水準で取引されていました。
現在では2オンス銀貨についてはその価格もかなり落ち着いてきていますので、そのうちまた徐々に下げってくるのではないかと思います。
ただ、やはりグレーディング済のものは70が圧倒的に高値で取引されているので、PF68で戻ってきた私のコインは費用をかけてでも、もう一度出してみようと思い、今回グレーディングに依頼しました。
4.グレーディング結果
結果から言うと、また68でした。2回グレーディングに出して2回とも68だとすると、さすがに納得するしかないのかなと思っています。

正直、素人の私にはモダンコインの68~70の違いがはっきりとはわかりませんが、2回とも同じ68ということは、何かしら減点事項があったということなのでしょうね。
ちなみに、
モダンコイン、特に発行されたばかりのコインは流通や保管時のキズなどないことが当たり前なので、アンティークコインのグレーディング基準とは大きく異なっていると個人的には思っています。
モダンコインでキズがないものは、アンティークコインの基準からすると基本的にはすべて70がついてしまうくらいなので、モダンコインの場合は、そもそもの製造工程の打ち(刻印)の出来でも減点され、キズがなくても指紋やクスミなどでも減点されているようです。
そのため、キズがないモダンコインであっても65程度で戻ってくることも多くあり、指紋やクスミが目でわかる程度の付着している場合は、私はクリーンサービス経由でグレーディングに依頼しています。
しかし、クリーンサービスも費用がかかるので、そこはコインの価値や自分の満足感で決めています。
今回のコインも一度68で戻ってきた際に、最初のケースから取り出すときに指紋がついてしまっていたようなので、念のためにクリーンサービス経由でグレーディングに出していたのですが、結果は同じくPF68UCでした。
5.最後に

今回のスラブケースをよく見ると、繊維?毛?のようなものがスラブの中にあります。とても萎えてしまうのでやめてもらいたい・・・笑
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