アンティークコインの基礎

コインのグレーディング

1)鑑定会社

アンティークコインやモダンコインは近年グレーディング(格付け)がされるようになってきています。

グレーディング会社は通常スラブと呼ばれるプラスチックケースにコインを封入し、コインの名称等と共に、グレードや照会番号等を記載したラベルを付します。


現在ではアメリカの二大鑑定会社と呼ばれる下記の鑑定会社が最も信頼度が高く、そのグレードによって価格も大きく違ってくるコインもあります。

①NGC (Numismatic Guaranty Corporation)

②PCGS (Professional Coin Grading Services)


上記2社以外にも下記のような鑑定会社があります。

③ANACS アメリカ

④ICG アメリカ

⑤NNC アメリカ

⑥LCGS(CGS UK) イギリス

⑦ACCA 台湾


また、日本の貨幣であれば日本貨幣商協同組合が鑑定をしてくれますが、同組合の鑑定は真贋の鑑定のみで状態の格付けはしません。また鑑定書を発行してくれますが、外国の鑑定会社のようにスラブ等に封入されることもありません。


さて、話はスラブ入りコインに戻ります。

各鑑定会社は、すべてのコインが鑑定できるわけではありません。

二大鑑定会社でいうと、古代コイン(古代ギリシャ・古代ローマなど)の鑑定は、PCGSではやっていません、NGCでは鑑定できます。

日本の小判などはNGCでは鑑定できませんが、PCGSであれば可能です。

以上のように、二大鑑定会社であっても鑑定できるコインとできないコインがありますので、グレーディングを依頼したい場合は、日本の代理店などに問い合わせをしてみてください。


2)グレーディング済コインの価値

近年、グレーディング済コインの取引が多くなってきました。

多くの鑑定会社、特に二大鑑定会社があるアメリカではグレーディング文化が進んでおり、スラブ入りコインの売買が主流になっています。

日本でも、特に外国コインについてはスラブ入りコインでの取引が主流になってきています。

スラブ入りのコインの特徴として、以下のものがあります。

・本物保証

この鑑定を第三者機関である鑑定会社が行っていることにより、買い手にとっては本物であることの安心感、売り手にとっても、後から偽物であるとのクレームを回避することができるため、両社にとってメリットがあります。

・グレード(格付け)

第三者機関による公平な格付けにより、そのコインの相場(適正価格)を明確にすることができるようになりました。

最高70というグレードによる状態の格付けにより、価格の幅を細分化でき、過去の同グレードのコインの取引価格を見れば、誰でも現在の適正価格をある程度予測できるようになりました。


以上のようにグレーディング済コインは本物であることの保証に加え、状態が明確になっているため、未鑑定の裸コインよりも高値で取引されることが多いですが、逆に数字のつかない状態(details)などの場合、価値がぐっと下がってしまうものもあります。

3)裸コイン VS スラブ入り

ヨーロッパなどでは依然として裸コインを好む傾向があります。

ヨーロッパのオークションでは未だに裸のコインばかりですし、スラブ入りのコインをあえて割り、裸の状態に戻してオークションに出品することもある、ということを聞いたことがあります。

確かにスラブ入りのコインでは、その質感・重量感を味わうことができませんし、アンティークコインには独特の波動があるという人もいるくらいですので、そういった意味でも裸のままのコインを実際に手に取ってみて購入を決める人がヨーロッパには多いということです。

とはいえ、日本ではこの先もスラブ入りコインの取引が主流になっていくことは間違いありません。


さて、私はコイン収集を始めてからすぐにグレーディングというものがあることを知り、それからはコイン収集を楽しみと共に、グレーディングも楽しむようになりました。

スラブ入りのコイン(偽スラブは除く)は本物という保証もありますし、状態も既に格付けされているので安心です。

しかし、グレーディングというものと出会ってからは敢えて裸のコインを購入し、それをグレーディングに依頼するということもしています。

初期の頃、ヤフオクなどで買い漁っていたときのコインは、グレーディングに出しても、偽物としてスラブにすら入ってこなかったもの、スラブに入っていても洗浄の形跡ありとして数字がつかなかったもの、数字がついてもXFやAUばかりでなかなかMSがつきませんでした。

最近では、少しずつですが、グレーディングに依頼したコインはMSで戻ってくることが多くなってきました。

自分が思ったとおりの数字、またはそれ以上の数字がついて戻ってきたときの嬉しさは、グレーディングを経験した人なら誰もが感じたことがあるのではないでしょうか。


また、裸のコインは通常スラブ入りより安く入手できます。

これは偽物であったり、グレーディングに出しても数字がつかなかったりすると価値がぐっと下がってしまうリスクがあるからです。

そのため、しっかりと見極め、裸コインで本物かつ状態のよいものを安く入手し、グレーディングに依頼してハイグレードで戻ってきた場合、かなりの価値の上昇も見込めます。

そんなことがあるから、裸コインの購入はリスクがあってもやめられないんですよね。



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ABOUT ME
サミー
アンティークコイン収集歴はまだ浅く、日々勉強中です。 このブログは自分の備忘録として、そしてアンティークコイン収集をこれから始めようとする方の参考になればと思います。