今回のコインの紹介に入る前に、10月のオークション情報がいといろと送られてきたので更新しました。
さて、本題です。
外国のアンティークコインやモダンコインを収集している人であれば知らない人はおそらくいないであろう有名な収集ジャンルの一つがスイス射撃祭コインです。私も特に収集しているというわけでもないのですが、やはり1枚1枚のデザインも秀逸ですので、ついつい手が伸びて気づけば数枚手元にあるコインとなっています。
1.スペック
- 発行国 スイス
- 発行年 2018年
- 額面 50フラン
- 重量 25g
- 直径 37mm
- 品位 銀90.0%
- 発行枚数 1750枚
- NGC PF70 ULTRA CAMEO

とりあえず、私が持っている数枚の射撃祭コインの中から年代の新しいものから紹介していきます。ちなみに2019年の射撃祭コインは既にあるオークションで落札したようなので届いたらまた紹介します。
2.スイス射撃祭コイン
冒頭でも説明したとおり、外国コインを収集していれば知らない人はいないくらいのジャンルであるスイス射撃祭コインです。
この項は、このページだけを見た人のためにも、今後の射撃祭コインの紹介ページには同じ内容のことを説明します。
スイスの射撃祭自体は長い伝統があり、14世紀に始まったとされています。その後、1842年に開催されたクール射撃祭においてコインが発行されたことが射撃祭コインの始まりです。
その後も射撃祭の際にコインが発行されましたが、州発行とされて射撃祭会場のみで使用できたものや通常の流通貨幣として使用できたものなどがあり、また1865年にスイスがラテン通貨同盟に加入したことにより、射撃祭コインの使用が一時国内で混乱を起こしたために、1885年に発行を中止しました。
1927年にラテン通貨同盟が終了し、1934年のフリブルク射撃祭で射撃祭コインが復活しましたが、第二次世界大戦の勃発と共に射撃祭コインは発行されなくなりました。
その後、チューリヒのコイン商などの働きかけで、1984年、チューリヒのオーバーハリス射撃際から再び射撃祭コインが復活しました。
通常、この1984年以降の射撃祭コインを「現代射撃祭コイン」として区別しています。
なお、通常射撃祭コインは銀貨、現代射撃祭コインは金貨と銀貨がありますが、それ以外の材質で製造されたもの、試作貨、ピエフォー、その他の手替わりコインなどもあります。
3.大手2社のグレーディング数
NGCとPCGSのグレーディング数は以下のとおりです。
(2020.9.30現在)
66 | 67 | 68 | 68+ | 69 | 70 | |
NGC | 2 | 2 | 16 | 0 | 147 | 328 |
PCGS | 0 | 8 | 20 | 2 | 28 | 24 |
結果を見るとNGCの方が圧倒的にグレーディング実績がありますが、70がつく割合もNGCの方が高いものとなっています。
発行枚数1750枚ということを考えると約3分の1にも及ぶ枚数がグレーディングされていることになります。
4.シュタンス
シュタンスは、スイスのニトヴァルデン準州にある基礎自治体であり、ニトヴァルデン準州の州都でもあります。人口は1万人未満の小さな町です。
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